So-net無料ブログ作成

フランス語とマスネのマノンについて(ヴィットリオ・グリゴーロのトーク) ☆出待ち写真 [インタビュー&記事]

 ヴィットリオ・グリゴーロのROHデビュー.....レポートが多数掲載され、ネットで追っかけも忙しかった......更に、こういうブログをやっていると嬉しいプレゼントもあるんです......7月10日のステージドアの写真をロンドン在住のPrimroseさんからいただきました。ありがとうございます。

 もう1つ、前に紹介したインタビューですが、交流ブログのニューヨーク在住Madokakipさんが、とても分かり易く訳して下さいました。グリゴーロは、昨年のオランジュ音楽祭の時にローマのリセ・フランセを卒業....という記事がありましたが、今回のインタビューでリセの前のコレージュに入学していたことが分かりました。グリゴーロの学歴について、いまのところ分かっているのは

「9才の時、バチカン・システィーナ礼拝堂聖歌隊(Pueri Cantores del Coro della Cappella Sistina )のオーディションを受け合格、入学のため一家でトスカナのアレッツォからローマに引っ越して、13才までの5年間、そこで音楽教育と初等教育を受ける。 14才からローマのフランス人学校の中学Collegeに入学して、高校にあたるLyceeを卒業....」

 日本でも東京にフランス人学校がありますが、グリゴーロは、中学からフランス人学校に行った...ということです。両親は、息子に特別な才能を感じとっていたんでしょう......イタリア人歌手にとって、フランス語オペラははずせないもののようですし......オペラ歌手になるための勉強は16才からずっと個人レッスン(今も同じ先生についている)で、音楽院には行っていません....イタリアでは、オペラ歌手には卒業証書はいらない.....と言われていて、学歴は関係ないですから........日本では未だに「閥」のようなものがあるらしく、現在ヨーロッパで活躍中のソプラノ中村恵理さんが、新国立劇場オペラ研修所時代に、「大阪の音大出身のあなたが、東京で役をもらうのは難しいだろうから、ヨーロッパに留学するように.....」とすすめてくれたのが、当時の新国のノヴォラツスキー芸術監督だったんだそうです......話しが横道にそれましたが、このことは、相変わらずなんだとも思いましたが、未だにそんなことが通用するんだ.....と、ちょっとびっくりでした......

 マスネ作曲のマノンについては、観劇された方の中には、強弱(ピアニッシモ~フォルテッシモ)が激し過ぎる....という意見もありましたが、これは、他の公演でもそうなんですが、スコアに忠実....ということもあるので、まあ、それをやり過ぎと感じるかどうかなんでしょうが、オペラの場合は、指揮者との連帯責任でもあるので、これでグリゴーロの歌唱を批判するのは、どうなんだろう.....という思いもあります......そんへんのこともグリゴーロ自身が語っています。

★トーク(1)フランス語について
Martin Handley: ROHデビューを飾ることになった若手のイタリア人テノール、ヴィットーリオ・グリゴーロです。彼は特に今回、フランス語で歌えるのが嬉しい、ということです。

Vittorio Grigolo:フランス語で歌うのは自分にとってはとても気楽です。実は小さい子供の頃から慣れ親しんだ言語で、学校はずっとコレージュ....◯◯コレージュでしたから。毎日フランス語で.....僕の母の言うところでは、コレージュに入った初めての日、母に「すっごくぶっとんでるよ。みんなフランス語を話してるんだ!」って言ったそうなんです。自分はその時フランス語を話せなかったし、なんだかよそ者のような気がしたけれど、今は両親に感謝しなきゃって思っています。あの時期にフランス語を学ぶ機会を与えるということを思いついてくれたこと,それからそのために費やしてくれたものに対して、ありがとう、と。
★トーク(2)マスネの《マノン》について
Martin Handley:マスネはスコアの中で歌手にとても細かい要求をしていますが、歌手がその通りにすれば、作品が生きますね。グリゴーロさんの意見ですが。

Vittorio Grigolo:一番大変なのは声を保つこと。きちんとした内容の歌唱を提供するには、ピアニッシモ、メッツァ・ボーチェ、フォルティッシモ、メゾ・フォルテ.....スコアを見たら、それはすごいですよ。とても手の込んだダイナミックスで、ただずっとカンタービレというわけではなく、突然ピアニッシモになったかと思えば、突然メゾ・フォルテ......全部をきっちりやろうと思うと気が狂いそうになるけど、今回は作品を非常に良く理解しているマエストロ・パッパーノからすばらしいサポートを得られました。ロンドンに来るまでに、スコアをしっかり勉強する時間がなくて、というのも、僕は他のオペラを歌っている時に同時に違う作品を学べるタイプではないので、「プロンプターはいる?」と聞くと、「いや、プロンプターはいませんよ。」と言われて......

Martin Handley:うわ、それは大変だ。

Vittorio Grigolo:かろうじてリハーサルにはプロンプターがいたけど、本番はなし。それでパッパーノ(呼び捨てになってました....笑)は毎日僕を部屋に連れていって、暗譜できるまで勉強に付き合ってくれました。演技をするには、ここで音符はどうだっけ....?などと考えることがまったくないような状態にしなければいけません。でないと、演出家が求めている役のキャラクターというものを伝えることは出来ませんから。

メモ:フランス人学校「幼稚園部、小学校、College(中学)、Lycee(高校)」
関連記事:
[マスネ《マノン》]
 [インタビュー&記事]
欧州で頭角表したソプラノ・中村恵理 :日本経済新聞.pdf
nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 8

Primrose

送ったグリゴーロの写真を載せて下さり、ありがとうございます。笑顔が本当に素敵ですね。たくさんのファンに囲まれていて、グリゴーロも幸せそうな顔をしていますし、ファンを大事にする姿勢がよく分かりました。(特に)女性たちに大人気なのも納得です。
また次にロンドンにグリゴーロが来た際にも、ベストショットを狙ってみますね。
by Primrose (2010-07-25 02:42) 

keyaki

Primroseさん
こちらこそ..思いがけない素敵なプレゼントありがとうございます。
ロンドンで、オペラ歌手としてのデビュー、本当に大成功で、よかったです。これがテレビ放送されなかったのが本当に残念です。
by keyaki (2010-07-25 22:18) 

Sardanapalus

さすがグリゴーロ、ステージドアでもお洒落ですね!そういえば、こちらのブログのグリゴーロ写真はご覧になりましたか?
http://www.maximilianvanlondon.com/2010/06/vittorio-grigolo-in-london.html
後ろの人々の服装で分かりますが、暑いロンドンでレザージャケット…でも、決まっていますね☆

>今回のインタビューでリセの前のコレージュに入学していたことが分かりました。
おー、グリゴーロの違和感の無いフランス語の謎が解明されました!素晴らしい先見の明を持ったご両親ですねぇ。

パッパーノともいい関係を築けたみたいですから、これからROHにどんどん出演してくれると嬉しいです。今回のマノンは映像にはなりませんでしたけど、これだけ話題になったんですから、次回ROHに出演する時には映像収録の可能性大だと思いますよ~。
by Sardanapalus (2010-07-25 23:31) 

keyaki

Sardanapalusさん
見てますよ! すごい格好してますしサングラスだし....この管理人さんよく分かりましたよね。とてもオペラ歌手には見えませんし。このジャケット、お気に入りなのかあちこちで着てますが、夏に着てますから夏物?
ネトレプコのファンの方のブログにも、7月4日の写真がいっぱいありましたが、この時もこのジャケットを着てますね。
http://anna-netrebko.blogspot.com/2010/07/manon-roh-london-4-july-2010.html
シュロットもいます.....

コレージュに入学したことは、今は感謝しているけど....って言ってますが、きっとそのときは、なんでフランス人の学校なんだよぉ....と思ったんでしょうね。

Opera8月号に、来シーズンもビリャソンがウェルテルをキャンセルしてグリゴーロになる.....なんて、ことが書かれているんですよ.....そんな2匹目のドジョウみたいなことがあるわけないとおもいますけどね。

しかし、劇場のサイトに舞台写真が全然掲載されないのは残念ですね。
by keyaki (2010-07-26 00:12) 

kametaro07

>指揮者との連帯責任でもあるので、これでグリゴーロの歌唱を批判するのは、どうなんだろう....
そうなんですよね。
>強弱(ピアニッシモ~フォルテッシモ)が激し過ぎる....
それも声量が豊かな為ということですが、こちらの記事を読まいせていただいて、改めてパッパーノはあえてグリゴーロを際立たせようと意図したのではないか・・・と思うのです。
> 14才からローマのフランス人学校の中学Collegeに入学して、高校にあたるLyceeを卒業....
今まで観た2作品ともフランス語でしたが、納得です。
by kametaro07 (2010-07-26 13:38) 

keyaki

kametaro07さん
オペラの場合は、基本的には、指揮者の意向に添った歌唱が求められるんですよね。指揮者によっては、自由に歌って下さい....なんてのもあるかもしれませんが...

日本のインタビューはくだらないのが多い...石戸谷みたいに...ですけど、あちらのインタビューは、なかなかいい質問をしてくれますよね。
by keyaki (2010-07-27 00:04) 

Madokakip

ありがとうございます。
コレージュの名前、どなたか解読してくださる方がいるといいですね。
それか、別の機会にまたインタビューか何かでもう一度話題にあがるといいのですが。

彼の場合はイタリア語はネイティブなわけですし、
フランス語が出来ることで、ネイティブ級に歌えるレパートリーが
大きく広がったことは間違いないですよね。
お母様、すばらしい!

それにしましても、中村さんのお話は本当、びっくりです。
観客にとって、オペラは歌手の方が何ができるか、できないか、がすべてなのに、、。
でも日本のオペラ界は活動の場がそもそも少ないから、
一層学閥のようなもので場をがっちりキープして、、という悪循環なんでしょうね、、。
聞いているだけでげんなりしてきました。
by Madokakip (2010-07-27 05:33) 

keyaki

Madokakipさん
こちらこそ、本当にありがとうございます。

中村恵理さんの話し、どこかで読んだ...という程度のうろ覚えで書いちゃいましたので、その記事再度さがしてみました。記事にはPDFでリンクしましたが、下記URLです。
http://www.nikkei.com/life/culture/article/g=96958A88889DE3E2E4E0E0E2E7E2E2E5E2E5E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E3E3E0E0E2E2EBE0E5E6E3

by keyaki (2010-07-27 09:51) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0